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2013-11-26 (Tue)
そのひとは、子どもたちに愚痴らしいものを吐いたことがない。
もちろん子どもたちの年齢がある程度いったいま、
ときおりそれなりの想い出を語ることはあるけれど。

そのひとは、結婚当初におのれの配偶者に向かって言ったらしい。
浮気も不倫も構わんが、絶対にバレんようにやれと。バレたら即離婚だと。
配偶者が実際実行に移したかどうかはわからない。
ずっとあとで、子どものひとりが携帯電話に謎の番号を見つけたけれど
結局事実は闇の中のまま。

子どもたちは、そのひとと、配偶者が喧嘩したところを見たことがない。
夫婦喧嘩なんて、遠い遠い国のおとぎ話のように思っていた。


未知の世界に嫁に来て
嫁は虐げられて当然的な空気もあって
友人には心配&同情され
姑はとてつもなく厳しい&癇癪持ちのひとで
(子どもを怒るときに包丁を出してくるようなひとだった)

それでも

いっぱいぐっと堪えた

らしい。


この時代に封建社会がまだ生きているような田舎で
3歩後ろを歩く、を、地で行った。


強いひとだと思う。


穏やかかどうかはさておいて
仕事はきっちり定年まで勤め上げ
夢だった子だくさんの家庭を築き上げた。



「大人はね、休みたくても休めないのよっ」

朝、出かける前に、たった1回だけ
吐き捨てるように言われたことがある。
余程なにかが腹にすえかねたのだろうが、後にも先にもこのほかに
こんなふうになにか言われた記憶はない。

そしてこの言葉はわたしの記憶の奥底にしまわれ
社会人になった現在、実際このようなことになっている。
うん確かに休みたくても休めないよね。あの日にごめんなさいな気分。


それでも

参観日

三者面談

入学式

卒業式

ちゃんとそのときには休みをとって

「お母さん」だった。



長い長い年月の中

舅を看取り

姑を看取り

自分の母親を呼びよせることができ

先に倒れた配偶者を看取り

自分の母親も看取り

実家から離れがたく育った子どもたちに囲まれ

初孫の顔も拝んだ。



あなたはとてもすごいひとだと思う。

あなたのような大人であり

女でありたいと思う。





空の上の父さんと

いまも変わらず強くある母さんに



今年も百合を中心に

お祝いの花束を作ってもらいました。



あなたがひとりで迎える、何年目かの結婚記念日。


35年、珊瑚婚式に、おめでとう。



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